こんにちは。ソムリエ ブロガー みやっちょです。
ワインはそんなに得意ではないけど、日本酒は好き。
そんな人達におすすめするのは、ソムリエ協会が認定する『SAKE DIPLOMA』です。

『SAKE DIPLOMA』は2017年に発足したばかりの新しい資格です。
今日はそんな『SAKE DIPLOMA』を初めて受験した2017年の話をしたいと思います。
J.S.A. SAKE DIPLOMA
SAKE DIPLOMAとは
2017年、一般社団法人日本ソムリエ協会が、日本酒に特化した認定制度として『J.S.A.SAKE DIPLOMA』を発足しました。
現在の日本酒の背景として、日本酒の輸出量は、2001年では7,052kℓだったものが、2011年には14,022kℓと10年で約2倍になりました。
さらに2011年から2015年の4年で約1.3倍に伸びて 18,180kℓと6年連続過去最高となりました。
メモ
最新の2020年「SAKE DIPLOMA教本」によれば、2018年は、2001年と比較して数量で3.6倍、金額で約7倍に増加して、9年連続で過去最高になりました。2017年の一次試験で『日本酒の2015年の輸出量』を問われたので、あえて文章を残しておきます。
これまで日本酒は、淡麗、濃醇、旨口、キレがあるなど、わかるようで実際にはよく伝わっていない言葉で味わいを表現していました。
これだけ世界から注目を浴びている日本酒なのですから、今後、日本酒のテイスティング用語もワインのテイスティング用語のように国際化していかなければならないのです。
それを学ぶのが『SAKE DIPLOMA』です。
SAKE DIPLOMAの試験は一次試験と二次試験があります。
一次試験は筆記試験です。
一次試験に合格すると二次試験に進むことができます。
二次試験はテイスティングと論述試験です。
日本酒音痴の私が合格出来たのですから是非チャレンジしてみましょう!!
J.S.A. SAKE DIPLOMA をなぜ受けようと思ったのか
私は、ビールも好きでワインも好き、焼酎も好きなのですが、日本酒はなぜか苦手だったのです。
苦手と言っても飲めない訳ではなく、どの日本酒を飲んでも「お!美味しい。」「これも飲みやすくて美味しい。」としか感じなかったのです。
これはいかんぞ!と思ってたところに『SAKE DIPLOMA』が登場した訳です。
躊躇する事なく申し込んだのですが、普段、日本酒は自ら進んでは飲まないお酒なので苦労しました。
2017年 J.S.A. SAKE DIPLOMA 第一次試験
ソムリエ協会ホームページより申し込みをすると教本などが送られて来ます。
教本は約200ページほどです(2020年最新版は248ページになりました)。
字も大きめです。
カラーで図や写真なども多く使用されているのでとても見やすい本です。
試験に関係なく読んでも面白いと思います。
試験に申し込むと教本が付いてくるので、試験に申し込んだら教本は注文しなくても大丈夫です。
私が受けた2017年の一次試験は、試験会場でみんな一斉に受ける高校受験や大学試験のような筆記試験だったのですが、現在はコンピューターで解答する「CBT方式」に変更になっているようです。
CBT方式の合否は画面上で即時発表されます。
出願時に受験回数を決められます。最大2回まで受験出来ます。
みんなで一斉に受ける緊張感と合否を待つ緊張感が味わえないのは何だか寂しい気もしますが、2回受験出来て、合否がすぐわかるっていうのは良いですよね。
CBT方式によって『〇〇年過去問題』という存在が無くなってしまったのが、ちょっと残念です。
今年はどんな問題が出たのかなー?という事が確認出来なくなってしまいました。
私が受けた2017年の一次試験は大きな問で97問。そのうち問17、37、40がそれぞれ問①問②にわかれていたので全100問。無効問題が1問だったので最終的には99問だった事になります。60分で100問です。時間は充分に足りました。
ソムリエ試験の合格ラインが70%以上が目安とよく言われています。
しかし2017年は初のSAKE DIPLOMA試験だった事と、予想していた問題より簡単に感じたので、合格ラインは上がるだろうと思いました。
80%だったら厳しいな。ギリギリかな?とか思っていたのですが、1問1点で自己採点計算してみると100点満点中90点でした。
おそらく一次試験は大丈夫であろうと思いながら結果を待ちました。
J.S.A. SAKE DIPLOMA 第二次試験の練習
自分にとっての問題は二次試験でした。テイスティングですね。
日本酒音痴の私が二次試験をどう乗り切るか!
私は、澤乃井(小澤酒造)で、純米大吟醸酒、純米吟醸酒、純米酒、本醸造酒、生酒など色々な種類の日本酒を揃えました。
焼酎は、芋焼酎、麦焼酎、米焼酎、泡盛の4種類を用意しました。黒糖も買ったかな??
とにかく、日本酒と焼酎をワインのテイスティンググラスで飲みました。
確かに味が違うのはわかりましたが、どう問われるのか?がわからないまま手探りのテイスティングでした。
やっぱり普段から飲んでないと厳しい。
という事で、某ワインスクールのSAKE DIPLOMA二次試験対策講座に何回か申し込みました。
しかし、何と言っても2017年は第一回目のSAKE DIPLOMA試験なので、講師の先生達も対策が予想でしかないんですよ。こんな問題が出るかも??みたいな。
何種類の飲料が出題されるかすらもわからない状態でした。
意外だったのは、「自分は麦焼酎よりも芋焼酎が好き!」とか言ってるわりには、実際にテイスティンググラスでテイスティングするとわからないものなんですね。
焼酎は大丈夫とか思っていたんですが甘かった。
テイスティンググラスを持ってない方は色々と便利なので何脚か持っていて損はないですよ。友人とのテイスティング大会にも使えるし、普段もテイスティンググラスで飲んでみるとか。
2017年 J.S.A. SAKE DIPLOMA 第二次試験当日
試験会場に入った瞬間に、ブワッと焼酎の香りがしました。思ってたより強烈でした。
テイスティングの時間が30分と短かったため、日本酒3種類と焼酎2種類、または日本酒3種類と焼酎1種類くらいなのでは?と予想していたのですが、まさかの日本酒4種類と焼酎2種類でした。
6種類のテイスティングで30分。結構ギリギリでした。
さらに
- 「山廃酛」を使用したお酒はどれか?
- 「セルレニン耐性酵母」を使用したお酒はどれか?
- 「五百万石」を使用したお酒はどれか?
- 「山田錦」を使用したお酒はどれか?
という問題も出題されました。
とは言え、全部埋めたし大丈夫!という達成感がありました。
出されたお酒の種類は
- 大吟醸酒 山田錦
- 純米酒 山田錦
- 純米吟醸酒 五百万石
- 特別純米酒 ササニシキ
- 芋しょうちゅう
- 泡盛
でした。
そして結果は、
不合格!!
でも、一次試験は合格してるので、翌年は一次試験は免除になるんです。
2017年のSAKE DIPLOMAに不合格した敗因を分析した話はこちらから。
それではまた。