こんにちは。みやっちょです。
今日のワインはこちらです。

ミュスカデ・セーヴル・エ・メーヌ
ミュスカデ・セーヴル・エ・メーヌ。フランス ロワールの白ワインです。
今日はこのワインとロワール渓谷地方の勉強をしましょう。
フランス ロワール渓谷地方とは
フランス最長のロワール川の流域に広がる産地で『フランスの庭』とも言われています。ロワール川の全長はなんと1,000km以上!!
そして『フランスの庭』『1,000km』がソムリエ・ワインエキスパート試験に出ます。重要キーワードです。
ロワール地方の経度は北緯47度前後。日本は北緯20度から45度なので、かなり北に位置していますね。
ロワール地方の4つの地域
ロワール渓谷地方の産地は大きく分けて4つの地域に分けられます。
- Pays Nantais ペイ・ナンテ
- Anjou & Saumur アンジュー&ソミュール
- Touraine トゥーレーヌ
- Centre Nivernais サントル・ニヴェルネ
今日のワイン Muscadet-de Sèvre et Maine はペイ・ナンテ地区のA.O.C.ワインです。
ロワール地方のソムリエ・ワインエキスパート試験対策は、ロワール地方の料理と、どのA.O.C.がどの地区にあるかと、そのA.O.C.で造られるワインの種類(赤か白かロゼか甘口か)をひたすら覚える感じですね。
あぁ今日は若干勉強色が強くなりそうな予感ですね。でも楽しくいきましょう!
ロワール地方の料理
試験でよく見かける料理をピックアップしました。料理とそれに合わせるワインを覚えます。
Brochet au Beurre Nantais ブロシェ・オ・ブール・ナンテ
川かます ブールナンテ。ミュスカデを合わせます。ミュスカデは白ワインのみのA.O.C.です。
Carpe à la Chambord カルプ・ア・ラ・シャンボール
シャンボール風鯉。シノンの赤を合わせます。広島カープのカルプですね!これは関連付けて覚えられそうですね。シノンの赤とカープの赤。
Matelote d'Anguille マロット・ダンギーユ
うなぎの赤ワイン煮。これもシノンの赤を合わせます。
うなぎを赤ワインで煮るんですね。へーっ。
シノンは赤、白、ロゼが造られます。
Andouillette アンドゥイエット
豚の内臓のソーセージ。ヴーヴレを合わせます。ヴーヴレは白ワインで辛口から甘口まで造られます。
Tarte Tatin タルト・タタン
タルト・タタン。りんごのタルトです。ヴーヴレ・モワルーを合わせます。ヴーヴレの甘口と言うことですね。デザートには甘口ワインが合いますよね。
タルト・タタンってドラムのリズムみたいですね。タンタン・タカタン・タルト・タタンみたいな…。あ、どうでもいいですね。語呂合わせにも使えなそうですね。すいません。
ペイ・ナンテ地区 Pays Nantais

合成コルクを使用していました
今回の Muscadet-de Sèvre et Maine ミュスカデ・セーヴル・エ・メーヌはペイ・ナンテ地区のA.O.C.ワインでしたね。
ペイ・ナンテ地区の主なA.O.C.
ペイ・ナンテ地区の主要A.O.C.は
Muscadet ミュスカデ 白
Muscadet-de Sèvre et Maine ミュスカデ・セーヴル・エ・メーヌ 白
Muscadet-Coteaux de la Loire ミュスカデ・コトー・ド・ラ・ロワール白
Muscadet-Côtes de Grandlieu ミュスカデ・コート・ド・グランリュー白
最大はミュスカデ・セーヴル・エ・メーヌ、最新はミュスカデ・コート・ド・グランリューです。
全て、ムロン・ド・ブルゴーニュという白ブドウを使用して造った白ワインです。良かった。全て同じ品種を使用した白ワインです。覚えやすいですね。
だが、しかし!!
ムロン・ド・ブルゴーニュ = ミュスカデ
なのです。
ふぅ。仕方ない覚えましょう。
Grow Plant du Pays Nantais グロ・ブラン・デュ・ペイ・ナンテ 白
2011年にA.O.C.に昇格しました。
Fiefs Vendéens フィエフ・ヴァンデアン 赤、ロゼ、白
2011年にA.O.C.に昇格しました。
Coteaux d'Ancenis コトー・ダンスニ 赤、ロゼ、白
2011年にA.O.C.に昇格しました。
ペイ・ナンテ地区はそんなに難しくないですね。覚えることも少ないですね。
シュール・リーとは?

ラベルの下に Sur Lie の記載
ラベルの一番下に Sur lie と書いてあります。
これはシュール・リーと読みます。「澱の上」という意味です。
アルコール発酵後に澱を発酵槽や樽の中に残したまま年を越させ、澱から旨味成分を抽出させる醸造方法で、最短でも収穫の翌年3月1日まで保存します。4月〜5月ごろに澱の上にあるワインの上澄みだけを取り出し瓶詰めを行います。
上記ミュスカデの4つのA.O.C.ともに「シュール・リー」の表記が認められています。
アンジュー&ソミュール地区 Anjou & Saumur
さぁここはボリュームありますよ。
主なA.O.C.を見ていきましょう。
Anjou アンジュー 赤、白
シュナン主体の白ワインと、カベルネ・ソーヴィニヨンとカベルネ・フラン主体の赤ワインが造られます。
Anjou Villages アンジュー・ヴィラージュ 赤
アンジューの中で限定された場所で認められています。赤ワインのみです。
Anjou Villages Brissac アンジュー・ヴィラージュ・ブリサック 赤
さらにアンジュー・ヴィラージュの中で限られたA.O.C.。赤ワインのみです。
ロゼいきます。
なるほど、これらのロゼのA.O.C.があるからアンジューは赤と白のみなのですね。今頃納得しました。そう考えると覚えやすいかも知れません。
Cabernet d'Anjou カベルネ・ダンジュー ロゼ(半甘口)
カベルネ・フラン、カベルネ・ソーヴィニヨン主体です。半甘口のロゼワインのA.O.C.。
Rosé d'Anjou ロゼ・ダンジュー ロゼ(半甘口)
はい。有名なのキマシタね。使用ブドウ品種はグロロー主体、半甘口のロゼワインのA.O.C.。
ブドウ品種グロローと半甘口を覚えましょう。
Rosé de Loire ロゼ・ド・ロワール ロゼ(辛口)
こちらだけ辛口ロゼワインのA.O.C.なんですね。
まだまだあります。次はソミュール地区
Saumur ソミュール 赤、白
シュナン主体の白ワインと、カベルネ・フラン主体の赤ワインが造られます。
Saumur Champigny ソミュール・シャンピニィ 赤
ロワール川流域で最高の赤ワインの一つです。カベルネ・フラン100%が一般的ですがブレンドすることもあります。赤ワインのみのA.O.C.。
Saumur Mousseux ソミュール・ムスー 白、ロゼ(発泡)
ムスーの名前通りスパークリングワインのA.O.C.。瓶内二次発酵で9ヶ月以上の熟成。瓶内で二次発酵する方式はトラディショナル方式 Méthode traditionnelleと言うのでしたね。大きなタンクで発酵するのはシャルマ方式でしたね。
ロワール川支流のレイヨン川流域のA.O.C.いきます。甘口ゾーンです。
Coteaux du Layon コトー・デュ・レイヨン 白甘口
過熟または貴腐ブドウとなったピノー・ド・ラ・ロワールから造られた甘口白ワインのA.O.C.。
また出ましたよ。
ピノー・ド・ラ・ロワール = シュナン
です。
Pineau de la Loire = Chenin
シュナンは、スパークリングワイン、辛口から甘口まで様々なワインを生み出すブドウ品種です。
Coteaux du Layon premier cru chaume コトー・デュ・レイヨン・プルミエ・クリュ・ショーム 白甘口
過熟または貴腐ブドウとなったピノー・ド・ラ・ロワールから造られた甘口白ワインのA.O.C.です。コトー・デュ・レイヨンとの違いは、手摘みが義務で残糖80g/ℓ以上。
Quarts de Chaume gran cru カール・ド・ショーム・グラン・クリュ 白甘口
秀逸な産地だそうです。同じく過熟または貴腐ブドウとなったピノー・ド・ラ・ロワールから造られた甘口白ワインのA.O.C.。
Bonnezeaux ボンヌゾー 白甘口
こちらも秀逸な産地だそうです。過熟または貴腐ブドウとなったピノー・ド・ラ・ロワールから造られた甘口白ワインのA.O.C.。
もう少しです。頑張りましょう。
Savennières サヴニエール 白
シュナンから造られた白ワインのみのA.O.C.。辛口から甘口まで造られます。
ここではシュナンと呼ぶんかーい!
はい。 シュナン = ピノー・ド・ラ・ロワール でしたね。
Savennières Roche-aux-Moines サヴニエール・ロッシュ・オー・モワンヌ 白
同じくシュナンから造られた白ワインのみのA.O.C.。同じく辛口から甘口まで。2011年にSavennièresから独立しました。
Coulée-de-Serrant クーレ・ド・セラン 白
こちらも同じくシュナンから造られた白ワインのみのA.O.C.。甘口から辛口まで造られます。2015年に改称しました。
ラスト!
Crémant de Loire クレマン・ド・ロワール ロゼ、白(発泡)
名前のCrémantの通り、スパークリングワインのA.O.C.です。ロゼと白。
トラディショナル方式、瓶内二次発酵で造られます。
これでロワール地方やっと半分です。お疲れ様でした。
トゥーレーヌ地区とサントル・ニヴェルネ地区を攻めます。
でも知識が増えるのって楽しいですよね。ちょっとした知識でも。
ロゼ・ダンジューって何となく知ってたけどアンジュー地区のアンジューでダンジューだったのかとか。辛口のロゼ・ダンジューは無いんだなとか。ね。
ではまた。