こんにちは。みやっちょです。
昨日、みんなで集まる機会がありました。飲んだワインはこちらです。

今回飲んだワイン3本
『ドンペリニヨン2008』、『フランソワ・ビリオン キュヴェ・マリー・カトリーヌ』、『シャトー・デュ・テルトル2016』
『シャトー・デュ・テルトル2016』は私がボルドー・プリムールで購入したものです。ボルドー・プリムールの話はこちらから。
シャンパーニュが2本と格付けボルドーが1本。大満足でした。
シャンパーニュが2本もあったので、今回はシャンパーニュの基本を勉強したいと思います。
シャンパーニュのブドウ品種は?
シャンパーニュの主なブドウ品種を言えますか??
これはソムリエ・ワインエキスパート試験では基本中の基本です。なので試験に興味がない方でも知っている人は多いと思います。
- Chardonnay シャルドネ
- Pinot Noir ピノ・ノワール
- Meunier ムニエ
ですね。
栽培面積が一番大きいのはピノ・ノワールでシャンパーニュ地方全体の39%、次がムニエで33%、意外にもシャルドネが一番小さく28%です。
実は、3種以外にもA.O.C.シャンパーニュに認められているブドウ品種があるのです。
- Arbanne アルバンヌ
- Petit Meslier プティ・メリエ
- Pinot Blanc ピノ・ブラン
- Pinot Gris(Fromenteau)ピノ・グリ(フロマントー)
しかし、この4種類のブドウ栽培面積を全て合わせても1%に満たないんです。なかなか見かけないわけですよね。
ただ現代のネット社会は便利です。ネットで検索してみてください。全7種類のブドウを全て使用したシャンパーニュなどが出てきますよ。プレゼントに面白そうですね。
シャンパーニュ地方はスパークリングワインだけ?
「シャンパンはシャンパーニュ地方で造られたスパークリングワインだけがシャンパンって呼べるんだからね。」
こんな会話も一般的になりましたね。こういう知識がワインを飲まない方にも広まっているのは良いことですよね。
シャンパーニュ地方のA.O.C.をみていきます。
Champagne シャンパーニュ 発泡白、発泡ロゼ
伝統的製法によって造られる発泡性ワインで白ワインとロゼワインが認められています。使用ブドウ品種は上記の通り、シャルドネ、ピノ・ノワール、ムニエの他に4種類で全部で7種類です。
伝統的製法はわかりますか?そうです瓶内二次発酵方式ですね。
特定の村で収穫されたブドウを使用した場合は Grand Cruグランクリュや Premier Cruプルミエ・クリュの表示が認められています。
今回飲んだ「フランソワ・ビリオン」には『GRAND CRU』の文字が見えますね。

フランソワ・ビリオン
では、シャンパーニュ地方ではスパークリングワインしか造っていないのかというと造られているのですね。こういうワインはプレゼントに良いですよね。
Coteaux Champenois コトー・シャンプノワ 白、ロゼ、赤
A.O.C.シャンパーニュ地区で造られる非発泡性のワインです。白ワイン、ロゼワインだけでなく、赤ワインも造られています。使用可能なブドウ品種はA.O.C.シャンパーニュと同じです。機械収穫は認められていません。
『シャンパーニュ地方で造られた赤ワイン』なんてプレゼントに最高ですね!
Rosé des Riceys ロゼ・デ・リセイ ロゼ
シャンパーニュ地方南部オーブ県のレ・リセイ村で造られるロゼワインのA.O.C.です。
使用ブドウ品種はピノ・ノワールのみです。
ロゼ好きの人は一度は飲みたいワインですよね。シャンパーニュ地方のロゼワイン。これもプレゼントに良いですよね。
と思って調べたのですが、本日2019年8月5日の時点でネットショッピングに引っかかりません。買えない。この便利な時代でも買えない!見つけたら買いですね。
シャンパーニュの種類
シャンパーニュの種類を見ていきましょう。
ヴィンテージとノンヴィンテージ
厳しい気候のシャンパーニュでは毎年一定の品質を保つことが難しいので、その年のワインと過去に収穫したワインをブレンドして品質の安定化をはかります。複数の収穫年のワインをブレンドするので収穫年を表示することが出来ないノンヴィンテージとなるわけです。
一方、今回のドンペリニヨンのラベルには『2008』と書いてありますね。これは造られた年ではなくブドウの収穫年です。ヴィンテージは優良年や特徴的な年にのみに造られる単一収穫年のシャンパーニュです。このドンペリニヨンは2008年のブドウのみで造られたという事です。
優良年のみ?
そうなんです。例えばドンペリニヨンは、2001年、2007年ヴィンテージは発売されていません。

ドンペリニヨン2008
ブラン・ド・ブランとブラン・ド・ノワール
ブラン・ド・ブランとは白ブドウのみで造られたシャンパーニュです。一般的にシャルドネ100%で造られたシャンパーニュです。
ごく稀に、先ほどの希少品種であるアルバンヌ、プティ・メリエ、ピノ・ブラン、ピノ・グリが使用される事もありますが、探す方が大変そうですね。4種で1%以下ですから。
ブラン・ド・ノワールとは黒ブドウから造られた無色のシャンパーニュです。一般的にはピノ・ノワール100%で造られたシャンパーニュです。もちろんムニエ100%のものもあります。
プレステージキュヴェとは
生産されるラインナップの中でも最も上位に位置付けるシャンパーニュです。生産者の「顔」ともいうべき最高級クラスのシャンパーニュの事です。
シャンパーニュの残糖量表示
多くの発泡性ワインは澱抜き後にドサージュを行います。ドサージュとは糖分を添加し味わいを調整する事です。
今回のシャンパーニュでいうと、ドンペリニヨンは「Brut」、フランソワ・ビリオンは「EXTRA BRUT」と記載されています。
フランスのスパークリングワインの残糖量の表示をまとめます
表示 | 残糖量 |
Extra Brut エクストラ・ブリュット | 0〜6g/ℓ |
Brut ブリュット | 0〜12g/ℓ未満 |
Extra Sec (Extra Dry) エクストラ・セック | 12〜17g/ℓ |
Sec セック | 17〜32g/ℓ |
Demi-Sec ドゥミ・セック | 32〜50g/ℓ |
Doux ドゥー | 50g/ℓ超 |
*本規程には、±3g/ℓの許容範囲が認められている。 |
残糖3g/ℓ以下、またはまったく糖分添加をしていないものには、Brut Natureブリュット・ナチュール Pas Dosé パ・ドゼ Dosage Zéro ドサージュ・ゼロ の表示も認められています。
シャンパーニュ生産者の登録業態とその略号
この記号はよく見ないとわからないのですが、シャンパーニュを購入する際に非常に役に立つ記号です。日常では『NM』と『RM』を覚えておけば問題ないでしょう。
とても小さい字ですが、ドンペリニヨンには「NM-549-002」

ドンペリニヨン NM
フランソワ・ビリオンは「RM-20437-01」

フランソワ・ビリオン RM
と記載されています。
シャンパーニュ生産者がその業態に応じてシャンパーニュ委員会(CIVC)に登録している略号です。
NM ネゴシアン・マニピュラン
ブドウを他者から購入しシャンパーニュを醸造する生産者です。いわゆるメゾンですね。メゾンとは大手生産者の事です。
多くの農家が直接、あるいは協同組合を通してメゾンにブドウを供給する形が一般化しています。
今回のドンペリニヨンがこれにあたるわけです。万人ウケする安定したシャンパーニュですね。
RM レコルタン・マニピュラン
大手メゾンのシャンパーニュを飲み慣れた方、シャンパーニュ好きの方へのプレゼントには『RM』と記載されたシャンパーニュがオススメです。
自社畑で収穫されたブドウのみを使用し、自らシャンパーニュの醸造も行う栽培農家です。小規模生産者です。個性がハッキリとして造り手のこだわりが反映されたシャンパーニュです。
今回のフランソワ・ビリオンがこれにあたります。
あとはソムリエ・ワインエキスパート試験を受験する方は必須ですが、サラッと紹介しておきます。(参考文献:2019年度ソムリエ協会教本)
CM コーペラティヴ・ド・マニピュラン
加盟する栽培農家が持ち込んだブドウを原料として、醸造から販売までを行う生産者協同組合です。
RC レコルタン・コーペラトゥール
協同組合にブドウを持ち込み醸造を委託し、相当量のシャンパーニュを買い取って自社銘柄で販売する栽培農家です。
SR ソシエテ・ド・レコルタン
一族の所有するブドウ畑で収穫された原料を用いてシャンパーニュを醸造、販売する栽培農家です。一族の所有というのがわかりにくかったのですが、他から購入するのではなく、家族や親類などの畑のブドウで醸造、販売するのですね。
ND ネゴシアン・ディストリビュトゥール
完成したシャンパーニュを購入し、自社ブランドのラベルを貼って販売する流通業者です。おお、こんな業者もあるのですね。
MA マルク・ダシュトゥール
スーパーマーケットやレストランなどのプライベートラベルが貼られたシャンパーニュです。
シャンパーニュまとめ
いかがだったでしょうか。軽くサラッとシャンパーニュの基本を書きましたが、結構なボリュームになりました。
さらに美味しくシャンパーニュが楽しめますね。
カンパーイ!
ではまた。