こんにちは。ソムリエ ブロガー みやっちょです。
前回は、フランス・プロヴァンス地方の3大A.O.C.について書きました。
今回は、続きを勉強したいと思います。

一番左の背の高い瓶がプロバンス地方のA.O.C.バンドールのロゼワイン
エノテカ頒布会2019年7月のセットに入ってたワインは、フランス・プロヴァンス地方のA.O.C.バンドールのロゼワインでした。
フランス・プロヴァンス地方の主要A.O.C.
プロヴァンス地方の3大A.O.C.である『コート・ド・プロヴァンス』『コトー・デクサン・プロヴァンス』『コトー・ヴァロワ・アン・プロヴァンス』については前回の記事をご覧ください。
Les Baux de Provence レ・ボー・ド・プロヴァンス 白、赤、ロゼ
プロヴァンス地方の最西端、アルピーユ山脈の麓に位置するA.O.C.です。
2011年11月16日から白ワインも認められ、2010年の収穫から白ワインも「A.O.C.レ・ボー・ド・プロヴァンス」を名乗れるようになりました。
赤ワインの生産量が48%、ロゼワインが45%、白ワインは7%です。
全栽培農家が有機農法を実践しています。
赤ワインの主要品種はグルナッシュ、ムールヴェードル、シラーです。
ロゼワインの主要品種はサンソー、グルナッシュ、シラーです。
白ワインの主要品種はクレレット、グルナッシュ・ブラン、ヴェルメンティーノです。
Bandol バンドール 白、赤、ロゼ
今回のエノテカのワイン頒布会『ごちそうワイン定期便』2019年7月のセットに入っていたワインはA.O.C.バンドールのロゼワインでした。
A.O.C.バンドールはムールヴェードルを主体とした、力強く、長期熟成に耐え得る赤ワインの産地です。バンドールはプロヴァンス地方で最も有名な赤ワインでムールヴェードルの最も繊細な表現を実現したものです。
推奨される生産者として、Domaines Bunan、La Suffrène、Tempier(タンピエ)、Château Pibarnon(ピバルノン)などがあげられます。
しかし、生産量が最も多いのはロゼワインで全体の73%、赤ワイン22%、白ワイン5%です。
赤ワインの主要品種はムールヴェードル、サンソー、グルナッシュで、ムールヴェードルの比率は50%〜95%でなければなりません。
ロゼワインの主要品種はムールヴェードル、サンソー、グルナッシュで、ムールヴェードルの比率は20〜95%でなければなりません。
今回セットに入っていたロゼワインも使用品種はムールヴェードル、サンソー、グルナッシュでした。
白ワインの主要品種はクレレット、ブールブラン、ユニ・ブランで、クレレットの使用比率が50〜95%でなければなりません。
推奨生産者、ピバルノン、タンピエのA.O.C.バンドールの赤ワインワインはこちらをチェック
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Cassis カシス 白、赤、ロゼ
1936年、カシスはソーテルヌ、シャトーヌフ・デュ・パープとともに最初に認定されたA.O.C.です。
白ワインの比率が高く全体の67%を占め、ロゼワインが30%、赤ワインが3%です。
白ワインの主要品種はクレレットとマルサンヌです。
ロゼワインの主要品種はサンソー、グルナッシュ、ムールヴェードルです。
赤ワインの主要品種はサンソー、グルナッシュ、ムールヴェードルです。
Palette パレット 白、赤、ロゼ
パレットと隣接する2つの村に与えられた栽培面積わずか51haの小さなA.O.C.で生産者も4軒しかいません。
シャトー・シモーヌを所有するルージェ家の尽力によって1948年にA.O.C.として認められました。
赤ワインの生産量が55%と最も多く、白ワインが30%、ロゼワインが15%です。
赤ワインとロゼワインの主要品種はサンソー、グルナッシュ、ムールヴェードルです。
白ワインの主要品種はアレニャン(ピカルダン)、ブールブーラン、クレレット、クレレット・ローズです。
Bellet または Vin de Bellet ベレ・ヴァン・ド・ベレ 白、赤、ロゼ
1941年に成立したA.O.C.で、ニースの裏山にある栽培面積わずか51haの小さなワイン産地です。
プータングと呼ばれる丸まった玉砂利が混じる細かな砂の塊の土壌です。
生産量の比率は、赤ワインが42%、ロゼワインが23%、白ワインが35%です。
赤ワインとロゼワインの主要品種はブラケとフェラ・ネラです。
白ワインの主要品種はヴェルメンティーノです。
Pierrevert ピエールヴェール 白、赤、ロゼ
1998年に「コトー・ド・ピエールヴェール」の名称でA.O.C.に昇格しました。
2010年に「ピエールヴェール」に改称しました。
赤ワインの主要品種はグルナッシュとシラーです。
ロゼワインの主要品種はサンソー、グルナッシュ、シラーです。
白ワインの主要品種はクレレット、グルナッシュ・ブラン、マルサンヌ、ピックプール、ルーサンヌ、ユニ・ブラン、ヴェルメンティーノ、ヴィオニエです。
フランス・プロヴァンス地方の主要A.O.C. まとめ
エノテカ頒布会に入っていたバンドールはロゼワインでしたが、赤ワインでも有名な産地だったのですね。
プロヴァンス地方の主要ブドウ品種のひとつである、ムールヴェードル Mourvèdre はスペイン東部バレンシア州が起源と考えられています。スペインでのシノニムはモナストレル Monastrell です。スペイン外では マタロー Mataró として知られています。
最後に問題形式でまとめておきます。
1936年にソーテルヌ、シャトーヌフ・デュ・パープとともに最初に認定されたA.O.C.は?
答:Cassis カシス
生産者が4軒しかいない、栽培面積わずか51haのA.O.C.は?
答:Palette パレット
A.O.C.ヴァン・ド・ペレの土壌で丸まった玉砂利が混じる細かな砂の塊のことを何と呼ぶか?
答:プータング
ムールヴェドルのシノニムは?
答:モナストレル、マタロー
知識が増えて楽しいですね。プロヴァンス地方の赤ワインもプレゼントにも最適ですね。
それでは、また!