こんにちは。ソムリエ ブロガー みやっちょです。
たまに聞かれます。
「去年のボージョレ・ヌーヴォーがまだあるんだけど。まだ大丈夫だよね??ワインだから寝かせた方が美味しいんでしょ??」

本当にたまに言われるんです。
ボージョレ・ヌーヴォーはフレッシュさを楽しむワインです。年内に飲んじゃいたいですよね。年末はシャンパーニュとか飲みたいし。
しかし、そんな早飲みのフレッシュなボージョレ・ヌーヴォーを造っている産地であるボージョレ地区には熟成能力に優れたワインがあるのです。
今回はそんなボージョレのワインに迫ります。
ヌーボー 以外の ボージョレ 【クリュ・デュ・ボージョレ】
ボージョレ・ヌーヴォーはボージョレの生産量の1/3にあたります。
ということは 2/3 はボージョレ・ヌーヴォー以外のワインという事になります。
ボージョレ地区の主なA.O.C.は、
Beaujolais、Beaujolais Supérieur、Beaujolais Villages
です。
そのうち、ボージョレ・ヌーヴォーとして認められているのは、Beaujolaisの赤ワインとロゼワイン、Beaujolais Villagesの赤ワインとロゼワインだけです。
例えば、
このように、ボージョレ・ヌーヴォー以外のボージョレのワインもネットで探すことが出来ます。
他にも
ボージョレ・ヌーヴォーには無い、白のボージョレもありますね。A.O.C.ボージョレの白ワインはシャルドネから造られています。
クリュ・デュ・ボージョレ とは
軽くてフルーティーなボージョレ・ヌーヴォーに対して、より伝統的な方法で醸造され、驚くほど長寿のワインが10のボージョレ地区で造られています。オーク樽で熟成させる事もあります。
その10のA.O.C.がクリュ・デュ・ボージョレと総称されています。
クリュ・デュ・ボージョレ
- Saint-Amour サン・タムール
- Juliénas ジュリエナス
- Chénas シェナス
- Moulin-á-Vant ムーラン・ア・ヴァン
- Fleurie フルーリー
- Chiroubles シルーブル
- Morgon モルゴン
- Régnié レニエ
- Brouilly ブルイイ
- Côte de Broully コート・ド・ブルイイ
クリュ・デュ・ボージョレのすべてのA.O.C.はガメイで造られた赤ワインのみのA.O.C.です。
特に、ムーラン・ア・ヴァンとモルゴンは熟成能力にすぐれたワインです。
ムーラン・ア・ヴァンではしっかりとした造りの複雑なワインが造られています。
モルゴンでは力強く、肉付きのあるワインが造られています。
レニエはこの中で一番新しいA.O.C.です。1988年にA.O.C.に昇格しました。
日本人醸造家・仲田晃司氏が手掛ける、ルー・デュモンのA.O.C.モルゴンのワイン。ヴィンテージは驚きの1995年です!!
【クリュ・デュ・ボージョレ】まとめ
私がソムリエの資格を取る前は「ボージョレ・ヌーヴォーにお金を出すくらいだったら、同じ値段でもっと美味しいワインを飲むぜ!!」と思っていました。狭い考えでしたね。
私がソムリエ資格を取って良かった事のひとつは、

って事を学ぶようになりました。おかげで「クリュ・デュ・ボージョレ」も知りました。よかった。よかった。
ムーラン・ア・ヴァンとレニエでカンパーイ!!
では、また。