こんにちは。ソムリエ ブロガー みやっちょです。

先日、仙台の金華鯖専門店『華ずし』の「炙り金華鯖寿司」をネットで購入して食べました。
冷凍の商品を購入したのですが、シャリはふんわりもっちりと柔らかく、今まで食べた鯖寿司のなかで一番美味しいと感じた鯖寿司でした。
>>【華ずし】金華サバの「鯖寿司」と「炙り〆鯖」を注文してみた の記事はコチラから
>>【華ずし】炙り金華鯖寿司を解凍してアレンジして食べた の記事はコチラから
またリピート確実の『華ずし』の金華鯖寿司なのですが、次回は合わせるお酒にもこだわりたいと思い、鯖寿司と相性の良いお酒の研究をしました。
日本ソムリエ協会の『SAKE DIPLOMA Second Edition』からヒントを得た日本酒2本と、田崎真也・高橋拓児著『和食とワイン』からヒントを得たワインを1本紹介します。
- 鯖寿司に日本酒を合わせたい
- 鯖寿司にワインを合わせてみたい
という方におすすめの記事です。
鯖寿司に合う日本酒はどんな種類の日本酒??
鯖寿司に合わせるワインはどんな種類のワイン??
それにしても『華ずし』の「金華鯖寿司」また食べたいな。
鯖寿司に合うお酒を研究・合わせる日本酒とワインは
『2020年 SAKE DIPLOMA 教本』 第6章の中の「日本酒と和食の相性例」で、〆サバの寿司に合わせる日本酒として
生酛系酒母の純米酒を14℃前後で味わう。
『SAKE DIPLOMA Second Edition 2020年』より引用
とあります。
生酛系の純米酒が良いのですね!
さらに
宮城の酒は、澄んだ味の辛口の酒質である。三陸沖で揚る魚介類と、好相性を示す。
『SAKE DIPLOMA Second Edition 2020年』より引用
とあります。
やはり宮城県の『華ずし』の金華鯖寿司に合わせるには、同じ宮城県の日本酒が良いと思います。
宮城県の生酛系酒母の純米酒を日本酒を2本探し出しました。
鯖寿司に合わせるお酒、田中酒造店『真鶴(まなつる)生モト特別純米酒』
『真鶴(まなつる)生モト特別純米酒』です。
使用原料米は「蔵の華」、精米歩合は60%です。
精米歩合60%というのは、お米の表面を40%削って造られたお酒ということです。
純米酒です。アルコール添加されていないお米だけで造られた日本酒です。
生酛というのは、技術と手間のかかる昔ながらの製法で造られた日本酒です。
江戸時代に確立されたと製法と言われています。
酒母のシェアでは速醸系が約90%、山廃酛約9%、生酛約1% といわれるが、より豊かで複雑みのある香味を求めて、生酛系酒母に取り組む蔵は近年、少しずつ目立ってきている。
『SAKE DIPLOMA Second Edition 2020年』より引用
「華ずし」に「蔵の華」のお酒。ネーミングでもマリアージュですね。
使われているお米「蔵の華」とは、宮城県の酒造好適米生産量一位の酒米です。
宮城県初のオリジナル酒米。「蔵の中で、香りよく、酔わせる華となる酒米」と命名された。古川農業試験場で、「山田錦」を母に、背が低く、耐寒性に優れた「東北140号」を交配。
『SAKE DIPLOMA Second Edition 2020年』より引用
鯖寿司に合わせるお酒、浦霞『生酛(きもと)特別純米酒 浦霞』
『生酛(きもと)特別純米酒 浦霞』です。
使用原料米は宮城県産のササニシキです。精米歩合は60%です。
真鶴と同じく純米酒です。
宮城県の特徴は、酒造好適米(日本酒造りに適したお米・酒米)ではない一般米を使ったお酒を多く造っています。
特定名称酒の比率も高く、約96%で全国一位です(2020年SAKE DIPLOMA教本より)
浦霞の『生酛 特別純米酒』は宮城県産ササニシキを使用していますが、『華ずし』の金華鯖寿司に使用されているシャリも宮城県産ササニシキです。
鯖寿司に合わせるお酒、アルボワのサヴァニャン
『和食とワイン』の中で、田崎真也さんが鯖寿司に合わせたのはフランス・アルボワのサヴァニャンというブドウ品種を使用して造られた白ワインでした。
本の中で実際に合わせたワインは『ドメーヌ・ジャック・ピュフネイ』のサヴァニャンの白ワインでした。
しかし、ピュフネイは2015年に引退し、マルキ・ダンジェルヴィーユが所有するドメーヌ・デュ・ペリカンが畑を買い取りました。
今回紹介したのが、そのドメーヌ・デュ・ペリカンのサヴァニャンを使用して造られた白ワインです。
鯖寿司にペリカンのサヴァニャン…。

サバがすごく難しいのは、血合いの部分です。血合いの風味が意外と強いんですね。フルーツの印象が感じられる白ワインだと完全にバッティングしてしまう。昆布締めにしてあるので、昆布独特のヨード香にもフルーティー系の白ワインは全然ダメ。かといって、赤ワインとなると、サバの血合い以外の部分は難しいし、酢飯ともなかなか合いづらい。
『和食とワイン』より引用
今回、私は無難だと思われたスパークリングワインと合わせましたが、やはり血合いの部分と若干ぶつかりました。
オリーブオイルと黒胡椒で食べると、少しワインに鯖寿司が寄り添った感じでした。

金華鯖寿司にオリーブオイルと黒胡椒を
>>【華ずし】炙り金華鯖寿司を解凍してアレンジして食べた の記事はコチラから
鯖寿司に合わせる他のワインとして
シャンパーニュの熟成期間が長いもの、あるいは出荷後少し時間の経過したもの、黒ブドウと白ブドウを使ったもので、メイラード反応が始まっているカラメル香が少しあるようなタイプですね。ナッツっぽい香りがあるので、サバの皮下の脂のところの香りや血合いの部分にもあいしょうがいいし、昆布にも、つまり料理のもつ「熟成」の要素に合いますね。
『和食とワイン』より引用
鯖寿司に合うお酒を研究・合わせる日本酒とワイン まとめ
鯖寿司に合わせるには、鯖の血合いの部分とシャリの酢がポイントになりました。
無難にいくなら、やはり生酛系酒母の純米酒ということになりますが、冒険心からワインを合わせてみたくなりますよね。
次回は、アルボワのサヴァニャンと鯖寿司を合わせてみたいです。
食事とお酒の相性を考えたり学んだりするのは楽しいですね。
そのペアリングが合っても、もし合わなくても楽しいですよね。
人生が豊かになりますね。
>>【華ずし】金華サバの「鯖寿司」と「炙り〆鯖」を注文してみた の記事はコチラから
>>【華ずし】炙り金華鯖寿司を解凍してアレンジして食べた の記事はコチラから
それでは、また。